現代社会はストレス社会。なんだか東京の街を歩いているとみんなとても早足で、せかせかと時間に追われているようです。
はーっとため息をつきたくなりますね。1日のストレスをほぐすには、ぬるめのお風呂にゆっくりつかってみたりするのも一つの方法です。ここではごく簡単に自律訓練法のお話をします。自律訓練法は、身体がリラックスすれば心も落ち着いてくる。身体から心への働きかけが特色です。副交感神経が交感神経より優位に働き、身体がリラックスした状態になります。この身体のリラックスした状態を自分で作るのが自律訓練法です。
簡単です。やってみましょう。椅子に腰かけて、両手をだらーっとと垂らしてもよいし、仰向けにぼやーっと寝ても構いません。
決められた言葉を繰り返し自分に言ってあげてください。
①気持ちがとても落ち着いている。②手足が重たーい。③手足が温かーい。④心臓が穏やかに規則正しく打っている。⑤らくーに息ができる。⑥おなかの中が温かーい。⑦額が涼しーい。
メガネやベルトなど自分の体をしめつけているものを外し、ゆっくりしたペースで練習してみてください。
寝る前ならそのまま寝てしまってもよいし、仕事の合間だったらそのままではボーとしてしまいますので、全身にうーんと力を入れて元のもどしてあげましょう。
暇を見つけて自分のためにやってあげてください。慣れてくればスーッと楽になると思います。
もしかしてあなたは、私ってこんな人と決めつけてはいませんか。自信がないから、こんなこと言ったら人に馬鹿にされるんじゃないか、はっきりしないから、人に嫌われているんじゃないかしら。受け入れられていないんじゃないかしら。好かれない、愛されない人と自分で自分の価値を低く見積もっていませんか。
そんな思い込みが心の奥底に沈んでいると、自分を愛してあげることができなくなり、自信をなくして、人付き合いも難しくしてしまいます。そうするとますます自分を嫌いになってしまいますね。
自分を好きになるには自分の「ありのままの姿」を理解し受け入れるところから始めてみましょう。
まず、ノートを1冊用意しましょう。そして、あなたの好きなところ、良いところ、素敵なところ、魅力的なところ。とりあえず書いてみましょう。書いてみると、どうですか。結構私も捨てたもんじゃないじゃないと良いところがいっぱい見つかるはずです。「電車でお年寄りに席を譲った」「隣の人が落としたものを拾ってあげた」「おいしいお茶を入れるのが上手」「衝動買いをしないでじっくり選んで本当に必要な物を買う」書いてみるといっぱい出てくるでしょ。そうあなたはそんなに素敵な人なのです。
誰にだって、良いところも悪いところも、恥ずかしいところもいっぱいあります。でも長所だっていっぱいあるはず。
素直にそれを認めて自分を褒めてあげましょう。大切にしてあげましょう。愛しんであげましょう。
そうすることの繰り返しで、だんだん自分に自信が持てるようになりますよ。きっと素敵な笑顔のあなたになるはずです。まず自分に優しくね。
人は落ち込んだり、ちょっとうつだったりすると、どうしても暗い顔になってしまいます。
下向いて、背中丸めて、ため息ばかりついてしまいます。
それはそういう気分なんだから、大切にして良いんだけれど、そのままでいると悪循環で、ますます暗くなってしまいます。
そんなとき、ちょっと鏡を見てみましょう。鏡に向かってほほ笑みましょう。
にこっ。うふふ。にたー。
馬鹿みたいだけど、やってみてください。
きっと嬉しい気持ちになりますよ。やさしい気持ちになれますよ。
自分が愛しくなれますよ。
きっと、うまく生くさ。
人間には個人個人に性格の傾向というものがあります。あなたの対人関係の姿勢を知るために、エゴグラムがあります。
これは今現在のあなたの自我状態を知るもので、良いとか悪いとかというものではありません。今の自分の状態に気づく為のものです。
自我状態を分けると5つあります。
(1)良心的で厳しい心(CP)
信念に従って厳しく行動する心。良心や理想と深く関係した部分。強すぎると、支配的な態度、命令的な口調になります。弱すぎると、例えば子供をうまく叱ることができず、しつけに苦労します。
(2)養育的なやさしい心(NP)
思いやり、いたわり、寛容さをもつやさしい心です。強すぎると、過保護やおせっかい。低すぎると、冷淡な人になるでしょう。
(3)理性的で、冷静な心(A)
事実に基づいて物事を判断しようとする合理的な心。感情的に揺れず、よく考えて行動します。強すぎると、コンピューターの様で人間味にかけます。弱すぎると、現実認識にゆがみが出ます。
(4)行動的でのびのびした心(FC)
感情や要求を自在に表現できる、自由な子供の心です。あなたの性格の中で喜びに満ちた部分です。直観力、創造力が宿っていてよく遊びよく笑います。少しわがままで、他への配慮が欠けるところもあります。これが低い人は楽しめません。
(5)人に合わせる消極的な心(AC)
自然な自分を抑えて周囲の期待にそうように生きてきた心。嫌なことも耐える「いい子」なのですが、劣等感が強く落ちこみやすいです。これが低い人は、他人の言うことに惑わされません。
さて、あなたはどの自我状態にありますか。うまく出し入れできると生きるのがきっと今よりも楽になると思います。もっと詳しく知りたい方は、交流分析のエゴグラムの本を読んでみてください。
群馬県大田市三枚橋病院の理事長である石川信義先生に、私は多大な影響を受けました。
「開かれた病棟」「心病める人たち」は機会があったらぜひお読みいただきたい石川先生の著作物です。
私は3年半この病院と隣の授産施設で精神保健福祉士をやらせていただきました。両方とも先生が苦労して開設された施設です。
その頃、石川先生はすでに70歳を超えていらしたと思います。
外来は引退され、病棟や、デイケアを闊歩しておられました。Tシャツとジーパンでさっそうと背筋を伸ばし歩かれます。朝、デイケアにいらして、メンバーさん一人一人に握手して回られます。
このさりげない行為はできるようでなかなか出来るものではありません。その一瞬に、メンバーさんの状態を把握されます。メンバーさんも先生の力強い握手により今日一日を頑張ろうという気になります。大きな掛け声で一緒にラジオ体操もします。
あとはメンバーさんと将棋をしたり、囲碁をしたり、さりげなくその場にメンバーさんと同じ目線で過ごされます。これで、治療効果大なのです。
メンバーさんは安心し、安定して、1日を過ごされます。
私は長年演劇をやっていたのでデイケアのプログラムとして「演劇クラブ」を立ち上げることをスタッフ会議でお願いしました。
あっさりと承認され、「演劇クラブ」のスタートです。私がこれから何をやろうかと悩んでいたら、石川先生がガリ版刷りの古ーい台本を私に黙って手渡してくださいました。それは、何十年か前病棟のクリスマス会で石川先生や看護師さんたちによって演じられた「赤ひげ」の台本でした。
有難かったこと。これをもとに、私はメンバーさんたちと「赤ひげ」のけいこに励みました。時々のぞきに来られ、「おーやってるな」と声をかけてくださいます。
何カ月かけいこをして、お昼のデザートミーティングの時間に発表会をしました。メンバーさんも私も緊張して、ドキドキあたふたです。
石川先生は一番前列の席に陣取り、「おっいいぞ!」「赤ひげ声が小せいぞ!」立ち回りでは、「そうだそうだやっちまえ」と大きな声で声援を送り続けてくださいます。終わって大喝采を浴び、みんなで最後まで演じきれたことを喜んでいると、石川先生が演じたメンバーひとりひとりと力強い握手をしてくださいます。
私にも黙ってぎゅっと握手をくださいました。その手のぬくもり、言葉では何も言ってくださいませんが、よくやった!という先生の気持がビシバシと伝わってくる握手です。感動です。思わず私は嬉しくて泣きそうになってしまいました。
このように先生は、言葉は少ないけれど、握手と優しさで、いつも大きく包み込んでくださいます。
どのように、心病めるメンバーさんとかかわるか。先生は、自らの態度で示してくださいました。
本当に石川先生には感謝しています。あの頃のことを忘れずに、これからもクライアントさんとしっかりと向き合って接していけたらと思います。
石川先生のことはまだまだ書き足りません。第2弾、第3弾をお楽しみに。
私たちはややもすると見慣れたもの聞きなれたものだけで満足してしまいがちです。
いつもの時間割、いつもの通勤、いつもの街並み、いつもの満員電車。いつもの食事。
あーあ、またいつもの始まり。つまんない、味気ない。何とか今日一日過ぎれば良いや。ふー。
これじゃほんとにやんなっちゃいます。
でもちょっと、周りの風景をよく見てみましょう。
あっ、あんなところに朝顔のつるが伸びている。紫色の花が、朝露に濡れてゆれている。うれしいきもち。
よく聞けば、ハイヒールの音かたこと。おばあさんのくしゃみ。自転車屋さんのおじさんのシャッターを開ける音。赤ちゃんのはしゃぐ声。5時のチャイム。夕焼けこやけ。
よく感じましょ。そうすれば世界は広がります。退屈な日常からの脱出です。
一緒に感性を研ぎ澄ましましょう。世界の色合いが変わります。
電車の中は、良い観察の場所。化粧する女学生。ヘッドホンしてメールに夢中のお兄ちゃん。貧乏ゆすりのおじさん。
太ったおばさん、汗だく。いろんな人生が見えてきます。
悲しみもいら立ちも、あせりも絶望も、よく見えてきます。みんな生きるの大変なんだね。
だから、よく見て、とく聞いて、よく感じましょ。
*プラス思考への転換ーー体が教えてくれたことーー
人生って突然の連続です。7月12日、突然、左目硝子体出血し、2時間で完全に目が見えなくなりました。続いて22日、眼科受診の帰り突然、階段を踏み外して左足かかと骨折です。はーお先真っ暗。出張のお仕事には行けなくなるし、6週間自宅軟禁状態の生活の始まりです。でも、娘や友達が駆け付けてくれて、とりあえず1週間分の食料を確保してくれました。友達や家族のありがたさをしみじみと感じます。心がウルウルしてきます。こういうとき、私ってなんて付いていないの。踏んだり蹴ったり。私にばっかりなんでこんな不幸なこと起こるの。とネガティブな気持ちになりがちです。でもわたしは、ちっともめげていません。これってきっと、体が教えてくれたんですねー。ひろ子ちゃんあなたは心が少し疲れているのよ。だからゆっくり休みましょって。ごろごろしてなさい。でれーっとしなさい。体が動かないからこそ出来ることいっぱいあるはずよ。猛暑の中外に出かける必要もなくなったじゃない。今まで読めなかった本を心いくまで読みましょう。と、ポジティブに考えれば、今の状況ってとってもラッキーです。人生ってちょっとした発想の転換で楽しくもなり、不幸にもなります。突然を楽しんじゃいましょう。ケセラセラ。なるようになるさ!
]]>生きるのって、生き延びるのって、本当に大変ですよね。頑張って、真面目に、一生懸命努力している人ほど、時に、ぽきんと心が折れてしまいます。あーくたびれた。少し休みたいよ。折れた心が悲鳴を上げているかもしれません。その人に自然治癒力があったり、愚痴をこぼせる友達や家族がいる場合はまだ良いけれど、そうでない場合は一人で抱え込まないで心の重荷を吐き出しましょう。あなたに寄り添って、静かにお話を聞きましょう。私のすることはそれだけです。そして、絶対批判しないから。絶対否定しないから。もしあなたが、つじつまの合わないことを話したり、怒りで人をののしったとしても、私はそんなあなたも受け入れます。だって、たぶんあなたは今、とても混乱しているんですものね。一緒に暗闇を旅しましょ。小さな明かりが見えてくるまで。あなたが小さな明かりに気づき、一人でその明りに向かって歩きだしたら私はバイバイ。でも、後ろから、一人で歩き始めたあなたを応援しています。見守っていますよ。カウンセリングのイメージ、わいたかしら。